ストレスで背中が痛いのはなぜ?デスクワークによる背中の張りと対処法を理学療法士が解説

ストレスや長時間のデスクワークによる背中の痛みについて、理学療法士が原因と対処エクササイズを解説するCORETalk #47のサムネイル

「仕事が忙しくなると、なぜか背中が痛くなる」

「肩こりでも腰痛でもない、肩甲骨の内側が重だるい」

「デスクワークが続くと、背中に何かが張り付いているような感覚がある」

そんな経験はありませんか?

こんにちは!

横浜市金沢区・京急富岡にある
整体&ピラティススタジオCORETの理学療法士、沓澤です。

実は僕自身、仕事が忙しくなり、精神的なストレスが重なると、
決まって背中の真ん中あたりに重だるい痛みが出ることがあります。

特に長時間のデスクワークが続いたときです。

理学療法士として普段から身体に関わっている僕でも、こうした不調を経験します。

では、なぜ忙しくなると背中が痛くなるのでしょうか?

今回は、僕自身の経験を交えながら、
背中の筋肉・自律神経・ストレスと痛みの関係、そして座ったままできるセルフケアについて解説します。

目次

ストレスで背中が痛くなるのはなぜ?

最初に結論をお伝えすると、ストレスが強いときの背中の痛みには、
複数の要因が関係している可能性があります。

代表的なのは、次の3つです。

長時間同じ姿勢でいることによる身体への負担
ストレスに伴う自律神経や身体活動の変化
脳や神経系による痛みの感じ方の変化

大切なのは、背中が痛いからといって、
必ずしも背中の筋肉だけに問題があるわけではないということです。

もちろん、すべての背中の痛みがストレスによって起こるわけでもありません。

まずは、背中の構造から見ていきましょう。

肩甲骨の内側が痛いとき、どの筋肉が関係する?

肩甲骨の内側から背骨の周囲には、
姿勢の保持や身体の動きに関わる筋肉がいくつも存在しています。

脊柱起立筋|背骨を支える筋肉

背骨の両側を縦方向に走る脊柱起立筋を赤色で示した背面の解剖学的イラスト

脊柱起立筋は、背骨に沿って走る筋肉のグループです。

身体を起こしたり、背骨を伸ばしたり、
姿勢を保ったりするときに関わります。

デスクワーク中も、姿勢に応じてこれらの筋肉が働いています。

ただし、背中を丸めた姿勢だからといって、
必ず脊柱起立筋が強く収縮しているとは限りません。

筋肉の活動は、座り方や身体の支え方によって変わります。

多裂筋|背骨の細かな動きをコントロールする筋肉

背骨の近くにある深層筋の多裂筋を赤色で示した背面の解剖学的イラスト

多裂筋は、背骨の比較的深い部分に位置する筋肉です。

背骨の細かな運動制御や安定性に関わっています。

こうした筋肉も胸椎周囲の痛みを考えるうえで重要ですが、
痛みの場所だけで「多裂筋が原因」と断定することはできません。

胸椎の関節や肋骨とのつながりなど、複数の組織を考える必要があります。

長時間のデスクワークが背中の張りにつながる理由

デスクワーク中の男性の背中に脊柱起立筋を重ね、長時間のパソコン作業と背中の筋肉の関係を示したイラスト

皆さんは、パソコン作業をしているとき、背中の筋肉を使っている感覚がありますか?

おそらく、あまりないと思います。

でも、姿勢を維持している間にも、身体にはさまざまな負荷がかかっています。

ここで、500mlのペットボトルを想像してみてください。

持ち上げるだけなら、それほど重くありませんよね。

しかし、腕を伸ばしたまま長時間持ち続けると、だんだんつらくなってきます。

背中も同じように、小さな負荷が長時間続くことで、
不快感や疲労につながる場合があります。

特に忙しいときは、仕事に集中するあまり、
どれくらい同じ姿勢でいたのか分からなくなることもあります。

ここで覚えていただきたいのは、

「正しい姿勢をずっと保つこと」よりも、「同じ姿勢を続けすぎないこと」も大切だということ。

猫背になってはいけない、と無理に背筋を伸ばし続ける必要はありません。

ときどき立ち上がったり、歩いたり、座り方を変えたりすることも、
身体への負担を調整する方法の一つです。

ストレスと自律神経は背中の痛みに関係する?

交感神経と副交感神経の働き

私たちの身体には、自律神経という仕組みがあります。

自律神経には交感神経と副交感神経があり、
心拍や呼吸、消化など、さまざまな身体機能の調節に関わっています。

分かりやすく例えるなら、
交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキのような役割です。

仕事に集中しているときや精神的なストレスを感じたときには、
交感神経系の活動が変化することがあります。

ただし、交感神経が働くこと自体は悪いことではありません。

大切なのは、活動と休息のバランスです。

忙しさによって睡眠や休憩、身体を動かす時間が不足すると、
痛みや不調に関係する可能性があります。

ストレスは痛みの感じ方にも影響する

実は、痛みの強さは筋肉や関節への刺激だけで決まるわけではありません。

例えば、十分に休めた日と、寝不足で疲れている日。

同じような身体の状態でも、痛みの感じ方が違うことがあります。

私たちの脳や脊髄には、痛みの情報を調節する仕組みがあります。

ストレスや睡眠、過去の経験、身体への注意なども、痛みの感じ方に影響します。

国際疼痛学会(IASP)も、痛みには身体的な要因だけでなく、
心理的・社会的な要因が関係すると説明しています。

つまり、

「痛みが強い=身体の組織が大きく傷ついている」とは限らないのです。

ただし、ストレスが関係しているからといって、
身体の病気がないと判断できるわけではありません。

痛みが続く場合は、適切な評価を受けることも重要です。

呼吸と背中の痛みにはどんな関係がある?

仕事に集中しているとき、自分の呼吸を意識したことはありますか?

精神的なストレスを感じると、呼吸が速くなったり、浅くなったりする人もいます。

呼吸には横隔膜だけでなく、肋骨や胸郭の動きも関係しています。

そして胸郭は、胸椎ともつながっています。

そのため、呼吸を意識しながら胸椎を動かすことは、
身体の状態を確認する方法の一つになります。

ただし、呼吸が浅いことが背中の痛みの直接的な原因だとは限りません。

無理に大きく息を吸う必要もありません。

まずは自然に呼吸しながら、
胸や背中がどのように動いているのかを感じてみましょう。

座ったままできる!背中の張りを和らげるセルフエクササイズ

今回のCORETalk #47では、
長時間のデスクワークの合間に取り入れやすい、
椅子に座ったままできるエクササイズをご紹介しています。

胸椎の回旋と伸展を組み合わせた動きです。

① 片手を反対側の膝の外側に置く

椅子に座り、片手を反対側の膝、または太ももの外側に置きます。

もう片方の手は、耳の後ろに添えましょう。

② 息を吐きながら身体を斜め前に丸める

耳の後ろに添えた手の肘を、反対側の膝に近づけるように身体を動かします。

無理に大きく丸める必要はありません。

③ 息を吸いながら斜め上へ胸を開く

そこから、肘を斜め上に向けるように身体を開いていきます。

このときのポイントは、真横にひねるだけではなく、胸を斜め上に開くこと。

胸椎の回旋と伸展を組み合わせるイメージです。

④ 左右ゆっくり繰り返す

痛みのない範囲で、左右それぞれ5回程度を目安に行ってみましょう。

実施前後で、背中の重だるさや動かしやすさに変化があるか確認してください。

※痛みが強くなる場合は中止してください。すべての背中の痛みに適した運動ではありません。

動画で実際の動きを確認する

文章だけでは分かりにくい胸椎の動きを、CORETalk #47で実演しています。

▶ CORETalk #47|ストレスと背中の痛みの関係とは?

動画の9分43秒頃から、実際のエクササイズをご覧いただけます👆

背中の痛みが続く場合は医療機関への相談も大切

背中の痛みには、筋肉や関節以外の原因が隠れていることもあります。

特に、突然の強い痛み、胸の圧迫感、息苦しさ、冷汗、失神などを伴う場合は、
セルフケアで対処せず緊急の医療評価が必要です。

また、痛みが長引く、悪化している、発熱やしびれを伴う場合なども、
医療機関で相談しましょう。

「ストレスが原因だろう」と自己判断しすぎないことも大切です。

忙しい毎日だからこそ、自分の身体と向き合う時間を

今回、僕自身の背中の痛みを通じて、改めて感じたことがあります。

それは、身体のことを知っていても、
自分の身体を大切にする時間を確保するのは難しいということです。

仕事や家事、家族のこと。

毎日の生活には、やらなければならないことがたくさんあります。

でも、忙しいときこそ、
少しだけ自分の身体に目を向けてみてほしいと思います。

身体を動かす時間でもいいですし、
ゆっくりお風呂に入る時間でも構いません。

大切なのは、自分の状態に気づくきっかけを作ること。

整体&ピラティススタジオCORETでは、
理学療法士が一人ひとりの身体の状態を確認しながら、
整体や少人数制のピラティスを提供しています。

ただ運動するのではなく、まず自分の身体を知る。

「学び、整え、動いて、鍛える」

これからも、自分らしく動き続けられる身体づくりを
サポートしていきたいと思います。

横浜市金沢区・京急富岡周辺で、
背中の張りや身体の不調、運動不足などにお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

という方は、一度ご相談ください🌱

▶ 理学療法士に身体の悩みを相談する

▶ CORETのピラティスを体験する

整体&ピラティススタジオCORET詳細

住所:神奈川県横浜市金沢区富岡東5-18-1
長谷川メディカルプラザ富岡3階
京急富岡駅から徒歩2分
電話:045-374-5850

グループレッスン風景

【監修/記事責任者】
◎名前
 沓澤 克樹(くつざわ よしき)
◎所属
 整体&ピラティススタジオCORET
◎ 資格
 理学療法士(国家資格)
 ピラティスインストラクター
◎ 経歴
 通算3000人の身体を治療
 通算260本グループレッスン実施
 健康講座、外部講師年間30本以上

参考資料

  • International Association for the Study of Pain(IASP):痛みの定義と生物・心理・社会的要因
  • World Health Organization(WHO):慢性一次性腰痛の非外科的管理ガイドライン(2023年)

※WHOの資料は慢性腰痛を対象としたもので、今回の胸椎周囲の痛みに対する直接的な治療根拠ではありません。

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