
「姿勢を良くしてください。」



「肩甲骨を寄せましょう。」



「胸を張れば猫背は治ります!」
そう言われて意識しても、
数分後には元の姿勢へ戻ってしまった経験はありませんか?
実際に整体&ピラティススタジオCORETへ来られる方からも、



「猫背を治したいのに何をしても続かない」



「ただストレッチをしても変わらない」



「肩こりや腰痛まで気になってきた」
というご相談を数多くいただきます。
実は猫背は、背中だけの問題ではありません。
私は理学療法士としてこれまで多くの方の身体を
評価してきましたが、
猫背の方ほど共通して見られる特徴があります。
この記事では、
を専門家の視点から分かりやすく解説します。
「猫背を治したい」と思っている方は、
ぜひ最後までご覧ください。
「猫背を治したい」と思ったとき、多くの人が最初にしてしまうこと
一つ質問です💡
「猫背を治したい」と思ったとき、皆さんはまず何をしますか?
おそらく、多くの方が次のような方法を試したことが
あるのではないでしょうか。
- 胸を張るように意識する
- 肩甲骨をギュッと寄せる
- YouTubeやSNSで見つけたストレッチを毎日続ける
実際に、整体&ピラティススタジオCORETへ来られる方からも、
「胸を張るように意識しています。」
「肩甲骨を寄せるようにしています。」
「猫背に効くストレッチを毎日やっています。」
というお話をよく伺います。
もちろん、これらの方法が
すべて間違っているわけではありません。
実際に一時的には姿勢が良くなったように感じたり、
身体が軽くなったりすることもあります。
しかし、多くの方がその後にこう続けます。
「気が付くと、また元の姿勢に戻ってしまうんです。」
これは決して、意識が足りないからでも、
ストレッチが無意味だからでもありません。
実は、姿勢を変えようとする順番に
原因があることが少なくないのです。
猫背は
「胸を張れば治る」
「肩甲骨を寄せれば良くなる」
というほど単純ではありません。
身体は、
骨盤・背骨・頭・肩が
つながりながらバランスを保っています。
そのため、土台となる部分が変わらないまま、
胸や肩だけを頑張って動かしても、
身体は無意識に「いつもの姿勢」へ戻ろうとしてしまいます。
つまり、猫背を改善するためには、
「姿勢を頑張って作ること」よりも先にやるべきことがあるのです。
では、なぜ元の姿勢へ戻ってしまうのでしょうか?
その答えを知るために、
まずは猫背の本当の仕組みについて見ていきましょう。
猫背は「背中」だけの問題ではありません
「猫背」という言葉を聞くと、多くの方は「背中が丸くなっている状態」をイメージするのではないでしょうか。
そのため、
「背中を伸ばそう」
「胸を張ろう」
と考える方がほとんどです。
しかし、理学療法士として日々多くの方の姿勢を評価していると、本当に問題になっている場所は背中だけではないことがよくあります。
実際には、姿勢は身体全体のバランスによって成り立っています。
私は猫背を評価するとき、まず背中だけを見ることはありません。
足元から順番に身体全体を確認していきます。
身体は「積み木」のようにつながっています
姿勢をイメージするときに分かりやすいのが、「積み木」です。
積み木は、一番下の土台が傾くと、
その上に積み重なった積み木も少しずつ傾いてしまいます。
身体も同じような仕組みになっています。


例えば、足元が不安定になると、
身体はバランスを取ろうとして骨盤の位置が変わります。
すると、その上にある背骨も少しずつ丸まり、
最後に頭が前へ出てしまいます。
つまり猫背は、
背中だけが悪いのではなく、
足・骨盤・背骨・頭が連鎖して起こる姿勢なのです。
そのため、胸だけを張ろうとしても、
土台が変わっていなければ、
身体は無意識に元の姿勢へ戻ってしまいます。
姿勢は「結果」であって「原因」ではありません
ここで一つ知っていただきたいことがあります。
実は、猫背は原因ではなく結果であることが少なくありません。
例えば、
- 足の使い方に偏りがある
- 骨盤が後ろへ傾いている
- 背骨が動きにくくなっている
このような状態が積み重なった結果として、
猫背という姿勢が現れるのです。
だからこそ、「姿勢だけを正そう」とするのではなく、
身体全体のバランスや動きを見直すことが大切になります。
理学療法士が猫背の方を評価するとき、最初に見る5つのポイント
① 骨盤は前後どちらへ傾いているか


私が猫背の方を評価するとき、
最初に確認するのが骨盤の傾きです。
「猫背なのに、なぜ骨盤を見るの?」と思われるかもしれません。
実は、骨盤は身体の土台です。
家を建てるときも、土台が傾いていれば
柱や屋根まで傾いてしまいますよね。
身体も同じです。
骨盤が後ろへ倒れる(後傾する)と、
その上にある背骨も丸くなりやすくなります。
さらに、頭が前へ出て肩も内側へ入りやすくなるため、
結果として猫背の姿勢が作られてしまいます。
反対に、骨盤が前へ倒れすぎる(前傾する)と、
腰が反りすぎてしまい、身体のバランスを取るために
背中や首へ負担がかかることがあります。
つまり、骨盤の位置が変わるだけで、
姿勢全体が大きく変化するのです。
そのため私は、猫背だからといって
いきなり背中だけを見るのではなく、
まず骨盤が前後どちらへ傾いているのか、
左右の高さに違いはないかを確認します。
姿勢を整えるためには、
まず身体の土台である骨盤を評価することが大切なのです。
② 背骨は一つひとつ動いているか


次に確認するのは、背骨が一つひとつ滑らかに動いているかです。
「猫背だから背中はよく曲がっている」
と思われる方も多いのですが、実はそうではありません。
猫背の方は、背中が丸まった姿勢のまま固まってしまい、
本来あるはずの動きが失われていることが少なくありません。
背骨は一本の骨ではなく、
24個の椎骨(ついこつ)が積み重なってできています。
その一つひとつが少しずつ動くことで、
私たちは振り向いたり、物を持ち上げたり、
深く呼吸をしたりすることができます。
しかし、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用が続くと、背骨を動かす機会が減り、特定の部分だけが硬くなってしまいます。
すると、動かない部分をかばうように
他の場所が頑張りすぎてしまい、
肩こりや腰痛につながることもあります。
私は評価の際に、「背骨全体が動いているか」ではなく、
一つひとつの椎骨が連動して動いているかを丁寧に確認します。
背骨がしなやかに動くようになると、
身体は自然とバランスを取りやすくなり、
無理に胸を張らなくても姿勢が整いやすくなります。
猫背を改善するために大切なのは、
背中を反らすことではなく、
背骨本来の動きを取り戻すことなのです。
③ 頭の位置は前へ出ていないか


次に確認するのは、頭が身体より前へ出ていないかです。
猫背の方に多く見られるのが、
頭部前方位姿勢(Forward Head Posture)と呼ばれる状態です。
人の頭の重さは、一般的に4〜6kgあるといわれています。
これはボウリングの球ほどの重さです。
本来、この重さは背骨の真上に乗ることで、
筋肉に大きな負担をかけず支えられています。
しかし、スマートフォンやパソコンを見る時間が長くなると、
少しずつ頭が前へ移動してしまいます。
すると、その重い頭を支えるために、
首や肩の筋肉は常に緊張した状態になります。
その結果、
- 首こり
- 肩こり
- 頭痛
- 疲れやすさ
といった症状につながることも少なくありません。
私は評価の際に、「頭が前へ出ているか」だけを見るのではなく、
頭が耳・肩・骨盤のライン上に自然に乗っているかを確認します。
もし頭が前へ出ている場合は、「首だけを戻そう」とは考えません。
なぜなら、その原因は骨盤の傾きや背骨の動きの低下など、
身体全体のバランスにあることが多いからです。
頭の位置は、姿勢の結果です。
そのため、首だけを無理に後ろへ引くのではなく、
身体全体のバランスを整えることで、
自然と頭が本来の位置へ戻りやすくなります。
④ 呼吸は浅くなっていないか


姿勢を評価するとき、私が必ず確認するのが
「呼吸の状態」です。
「猫背なのに呼吸?」と思われるかもしれませんが、
実は呼吸と姿勢には深い関係があります。
猫背になると、背中が丸まり、
胸郭(肋骨)が動きにくくなります。
すると、深く息を吸おうとしても胸が十分に広がらず、
呼吸が浅くなってしまうことがあります。
呼吸が浅い状態では、首や肩の筋肉を必要以上に使って
呼吸をするようになるため、
- 首こり
- 肩こり
- 疲れやすさ
- 身体の緊張
につながることも少なくありません。
そのため私は、姿勢を見るだけではなく、
胸郭が前後や左右にしっかり動いているか、
そして呼吸に合わせて肋骨が自然に広がっているかを確認します。
呼吸が深くなると、胸郭や背骨が動きやすくなり、
身体全体の緊張も和らぎやすくなります。
反対に、呼吸が浅いままでは、いくら姿勢を意識しても
身体は元の状態へ戻ろうとしてしまいます。
だからこそ、猫背を改善するためには姿勢だけではなく、
「呼吸の質」まで評価することが大切なのです。
関連記事
「呼吸、それは体調管理のバロメーター」では、呼吸が身体や姿勢に与える影響について詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。
過去記事👉「呼吸、それは体調管理のバロメーター」
⑤ 歩いているときの姿勢はどうか


最後に確認するのが、歩いているときの姿勢や身体の動きです。
立っている姿勢がきれいでも、
歩き始めると身体のバランスが崩れてしまう方は
少なくありません。
なぜなら、歩くという動作では
全身の筋肉や関節が連携して働くため、
普段は見えない身体のクセが現れやすいからです。
例えば、
- 歩くと頭が前へ出てしまう
- 猫背のまま歩いている
- 腕があまり振れていない
- 左右どちらかに体重をかけやすい
- 歩幅が狭く、小股になっている
このような特徴があると、身体の一部だけに負担が集中し、
肩こりや腰痛、膝の痛みにつながることがあります。
私は歩行を評価するとき、足だけではなく、
頭・背骨・骨盤・腕の動きまで含めて全身のバランスを
確認します。
歩き方は、その人が日頃どのように身体を使っているかを
映し出す「鏡」のようなものです。
そのため、立った姿勢だけでは分からない原因が、
歩いている姿を見ることで見つかることも少なくありません。
猫背を改善するためには、「立っている姿勢」だけでなく、
「動いている姿勢」まで評価することが大切です。
なぜ胸を張っても猫背は元に戻ってしまうのでしょうか?
「姿勢を良くしよう」と思うと、多くの方は胸を張ります。
その瞬間は確かに姿勢が良くなったように見えます。
しかし、数分もすると気が付けば元の猫背に戻ってしまう…。
このような経験はありませんか?
実は、それには理由があります。
「良い姿勢」を頑張って作っているから
胸を張る姿勢は、自分の筋肉を使って無理に姿勢を維持している状態です。
そのため、背中や肩の筋肉は常に力が入り続けます。
最初は維持できても、筋肉は疲れてしまいます。
すると身体は一番楽な姿勢へ戻ろうとするため、
再び猫背になってしまうのです。
つまり、胸を張り続けることは、
長時間続けられる姿勢ではありません。
猫背の原因は「姿勢」ではなく「動き」にあることが多い
これまでお伝えしたように、猫背の方は
- 骨盤の傾き
- 背骨の硬さ
- 頭の位置
- 呼吸の浅さ
- 歩き方のクセ
など、身体全体のバランスが崩れていることが少なくありません。
その状態で胸だけを張っても、土台は変わっていないため、
身体はすぐ元の姿勢へ戻ろうとします。
これは、傾いた土台の上にまっすぐ柱を立てようと
するようなものです。
一時的には整ったように見えても、土台が変わらなければ、
また傾いてしまいます。
大切なのは「頑張る姿勢」ではなく「自然に保てる姿勢」
本当に目指したいのは、意識しなくても楽に保てる姿勢です。
そのためには、
- 骨盤が安定していること
- 背骨がしなやかに動くこと
- 胸郭が十分に広がること
- 呼吸が深くできること
これらが自然に働く身体をつくることが重要です。
そうすると、胸を無理に張らなくても、
身体はバランスを取りやすくなり、自然と姿勢が整っていきます。
猫背改善は「形」を変えるのではなく、「身体の使い方」を変えること
猫背は、「背中が丸い」という見た目だけの問題ではありません。
身体の使い方のクセが積み重なった結果として現れる姿勢です。
だからこそ、一時的に姿勢を正すことよりも、
身体本来の動きを取り戻し、無理なく良い姿勢を保てる状態を
つくることが、猫背改善への近道です。
ピラティスが猫背改善に向いている理由
「猫背を改善したいなら、筋トレをした方がいいですか?」
このようなご質問をいただくことがあります。
もちろん筋力は大切です。
しかし、猫背の改善では筋力をつける前に、
『身体を正しく使えるようになること』がもっと重要です。
そこでおすすめなのが、ピラティスです。
ピラティスは「姿勢を支える筋肉」を目覚めさせる運動
ピラティスの特徴は、身体を大きく動かすことよりも、
姿勢を支えるインナーマッスル(深層筋)を意識しながら
身体をコントロールすることです。
猫背の方は、必要な筋肉がうまく働かず、
一部の筋肉ばかりに負担が集中していることが少なくありません。
ピラティスでは、そのアンバランスな身体の使い方を見直し、
本来の動きを取り戻していきます。
「正しい姿勢」を身体に覚えさせることができる
猫背は、長年の生活習慣や身体の使い方の積み重ねによって
作られます。
つまり、猫背も一つの「身体のクセ」です。
そのクセを改善するためには、一時的に胸を張るのではなく、
正しい身体の使い方を繰り返し練習することが大切です。
ピラティスでは、
・骨盤を安定させる
・背骨をしなやかに動かす
・胸郭を広げながら呼吸をする
・頭から足まで全身を連動させる
といった動きを繰り返し行います。
その結果、「頑張って姿勢を良くする」のではなく、
自然と良い姿勢を保てる身体へと変わっていきます。
理学療法士が行うピラティスだからこそ、一人ひとりに合わせられる
猫背といっても、その原因は人それぞれです。
骨盤の傾きが原因の方もいれば、背骨の硬さや呼吸の浅さ、
歩き方のクセが影響している方もいます。
そのため、全員が同じ運動をすれば改善するわけではありません。
CORETでは、最初に理学療法士が姿勢や動きを丁寧に評価し、
その方に合った運動を提案します。
「この筋肉を鍛えましょう」ではなく、
「なぜその姿勢になっているのか」を見極めたうえで進めるため、
より効率的に身体の変化を目指すことができます。
猫背改善のゴールは、「意識しなくても良い姿勢」でいられること
本当に目指したいのは、
鏡の前だけ姿勢を良くすることではありません。
仕事中も、家事をしているときも、歩いているときも、
無理なく良い姿勢を保てることです。
ピラティスは、身体の柔軟性・筋力・呼吸・バランスを総合的に
整えながら、「正しい身体の使い方」を身につける運動です。
だからこそ、猫背の改善だけでなく、肩こりや腰痛の予防、
疲れにくい身体づくりにもつながります。
姿勢は「頑張って作るもの」ではなく、
「身体が自然に選べるもの」です。
その身体づくりをサポートするのが、
ピラティスの大きな魅力なのです。
京急富岡で猫背や姿勢にお悩みの方へ
整体&ピラティススタジオCORETへご相談ください💡
理学療法士が身体の状態を確認し、
現在の身体に合った運動の始め方をご提案します💡
整体&ピラティススタジオCORET
神奈川県横浜市金沢区富岡東5-18-1
長谷川メディカルプラザ富岡3階
京急富岡駅から徒歩2分
電話:045-374-5850


【監修/記事責任者】
◎名前
沓澤 克樹(くつざわ よしき)
◎所属
整体&ピラティススタジオCORET
◎ 資格
理学療法士(国家資格)
ピラティスインストラクター
◎ 経歴
通算3000人の身体を治療
通算260本グループレッスン実施
健康講座、外部講師年間30本以上


